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静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画レビュー011: 『スティーブ・ジョブズ』とダニー・ボイルの好きなところ。 ※ネタバレ無

スティーブ・ジョブズ

 
一緒に観に行った友人いわく「『2001年宇宙の旅』の全部のセリフ量を何分で超えるだろう」。多分開始5分足らずで超えそう。そのくらいセリフセリフセリフだらけの本作。そこが非常に困った。
 
ダメだったというのではなくて、なんだか自分の脳みそのキャパシティ不足を痛感した。とにかく登場人物同士の関係性やジョブズ及びアップルがその時置かれている状況及び成し遂げた功績、キャラクターの心情など、セリフや画面に埋め込まれた情報を観ながら全く整理仕切れなかったからだ。感想やレビューを読んでいると、観ていて印象に残ったセリフを挙げている人が多いのだけど、僕にはそれを一つ挙げることすら叶わないレベルで楽しむ余裕は全くなかった。更にジョブズが行ったプレゼンの直前40分を3回繰り返すという大胆な三幕構成にも面食らったというのもある。
 
まあ個人的にダニー・ボイル作品で好きな作品や部分を考えると、『トレインスポッティング』全般や『28日後』のアクションシーン、『127時間』の岩にハマる前、『スラムドッグミリオネア』の幼少期とか『トランス』の強盗シーンとかになる。つまり、音を鳴らしながらチャラついた編集でキャラクターが動いているとこということになる。(トレスポは別格に好き。トランスはそこ以外びっくりするぐらいつまらない。町山智浩がその年のワーストに挙げててすごくホッとした。)立ち止まって話してるシーンにあまり良いイメージがない。そのくせ本作だと、基本的に落ち着いてるのに目立つ編集で回想とかもブッ込んでくるからかみ合わせも良くない感じもした。
 
一番上がったのは三幕それぞれの間の出来事を説明するために挟まれるショートムービーみたいなやつで、「あ、俺ダニー・ボイル観てる」感があった。でもそれも会話劇の間に挟むには浮いてた気もした。ただ、曲名は友人に教えてもらったのだけど、NeXTとiMacの間の曲はとても良い。これもやはり観てる時は整理に必死で音が耳から耳へ抜けていた。こういう気付けなかった良さがいっぱいある作品だったのではないかとモヤモヤする。もっかい行こうかな。