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静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画レビュー021: 『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』

バンクシー・ダズ・ニューヨーク』
原題:Banksy Does New York
監督:クリス・モーカーベル


僕らのモテるための映画聖典メルマガ(改めて自分で打ってみるとすごいタイトル)で、少ない公開館数ながら同じ週で6人中2人が取り上げ高評価ということで、行ってきましたよ!やっぱ90分前後の映画は空いた時間でちゃちゃっと行けるのが良いっすね。

2013年10月1日、突如ニューヨークのストリートに現れたアート作品。バンクシーと名乗るその作者から毎日SNSにアップされる画像を頼りに、現代の宝探しに没頭するニューヨーク市民達の1ヶ月間を捉えた「祭」ドキュメンタリーです。

ドキュメンタリー映画として作りに特徴的なところはありませんが、題材が既に面白いのでそのありのままを観れただけで十分満足できました。世の中には面白いことをする人と、それに乗っかるのが上手い人がいるもんだと。

バンクシーの作品は社会風刺的な要素を含んでいますが、映されるのはあくまでその作品に触れ、様々なアクションを起こすニューヨーカーたち。ポジティブな反応からその逆まで様々で、あることに対する反応って人それぞれなんだなあなんて当たり前のことを目で実感できました。

ただ、往々にしてポジティブなリアクションが多いので、そういうノリの良さとフットワークの軽さは見習いたいよ。「なんか面白そうだから足を運んでみる」って大事なことだと思うので。ネットで見て知った気になってちゃダメだなあなんて。はい。

バンクシーのやってることは犯罪、少し大袈裟に言えばテロリズムですらある訳ですけど、それを享受できるってことは世の中正しさだけで回ってるわけじゃないってことを受け入れる懐の広さが向こうの人たちにあるわけで。

まあなんとも言えない羨ましさに満ちた作品でした。ここ最近のゴシップ、不祥事ネタラッシュで正しくないことに対して騒ぎまくる世間に窮屈さや鬱陶しさを感じていた僕にはタイムリーだったのかもしれません。