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静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画レビュー035: 『デッドプール』

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デッドプール

原題:Deadpool

監督:ティム・ミラー

出演:ライアン・レイノルズモリーナ・バッカリン、エド・スクレイン、T・J・ミラー、ジーナ・カラーノ、ブリアナ・ヒルデブランド

 

 

あらすじ。悪い奴らをヒネって依頼主から金を受け取るヒーロー気取りの元傭兵ウェイドは娼婦と恋に落ち幸せの絶頂、そこへガンの余命宣告。ガンの治療が可能と言う謎の組織の元へ赴くと、人体実験を受け、治癒能力と不死の身体を手に入れる代わりに醜い姿になってしまう。かくしてウェイドはデッドプールとなり、人体実験を施したエイジャックスを追う。

 

デッドプールは第四の壁を超えて、彼を見たり遊んだり読んだりしている僕らに声をかけてくる奇異なアメコミヒーローである。僕が彼を最初に知ったのは「MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds」というカプコンの格ゲーであった。思えば今や映画でお馴染みのほとんどのマーベルヒーローはこのゲームで初めて出会ったのだけど。中でもデッドプールは上記のキャラ付けに加えて甲高い声、重機や二刀流を駆使したコミカルながらスタイリッシュなファイトスタイルがとても印象的だった。画面上の体力バーを取り外してそれで敵を殴る必殺技は当時爆笑した記憶がある。

 

そんなデッドプールをマーベルが映画やったらそりゃ面白くなるっしょ」という安心感はやっぱりあった。作品はその期待には難なく応えてくれていた。原作を忠実になぞったコスチューム、観客の僕らに向けて飛ばす小粋なジョーク、カメラを自分で動かす、音楽を鳴らす、予算・キャラ・キャストへのメタネタ、ゴア表現…間違いなく面白い。でもなんか僕には物足りなかった。意味とか教訓がないからダメと言ってるのではない。ただひたすら面白いだけの映画は大好きだけど、そこまでの満足感はなかったってだけ。

 

まず僕は「第四の壁を超えて僕らに話しかけてくる」というのは映画では全く珍しくないのが大きいと思う。マーベルならそこに何かしら付加価値をつけてくると思っていた。最早そこの仕掛けに理屈すらつけてくるのではないかと思ったけどそんなことはなかった。いや登場するX-MENのメンツに突っ込だりとかもちろん笑わせてもらったたけど。なんかもう一歩欲しかった。もっと色々できたんじゃないかとも思うわけです。ここは続編に期待したい。

 

アクションの好みという点でも少し…。丁度宇多丸がシビル・ウォー評の時に「ルッソ兄弟が空間を利用した映画的なアクションをするのに対して、ザック・スナイダーはアメコミ的なキメ画の連なりがやりたいんだろう」というようなことを言ってたのがとても腑に落ちた。僕は本作は後者に近いようなしたけど、個人的には前者がとても好きだ。運動力学とか一切知らんけど運動力学的な快感のツボをグサグサ突いてくる感じがする。これは好みの問題。スローモーションでクルクルすんのとかかっこいいけどいまいちアガんないんだよなー。

 

ガーディアンズ然りおバカノリのアメコミ映画がいまいち肌に合わないのかもしれないっす。

 

良かったところはライアン・レイノルズの声がマブカプの声にとても似てたところとヒロインにケツの穴をいじられて叫ぶところとヒロインが娼婦ってところ。