感想大掃除2017②(新作映画110〜112)
『GODZILLA 怪獣惑星』
監督:静野孔文
脚本:虚淵玄
出演(声):宮野真守、櫻井孝宏、花澤香菜、杉田智和、梶裕貴、諏訪部順一、小野大輔、三宅健太、堀内賢雄、中井和哉、山路和弘 他
まず一個言いたいんだけど僕はこのアニゴジが三部作を予定してるのを一ミリも知らなかったのでとりあえずラストシーンとエンドロール後で「ぇっ」と声を出した。
とにかく冒頭の怪獣及びゴジラの地球侵攻、地球を離れた人類たちの状況、地球奪還作戦までクライマックスのゴジラのバトルまではとにかく延々説明が続く。なんならゴジラとの対決中も通信で延々説明を続ける。三部作前提であれば「まあ最初だし」と自分を納得させつつ観られたのかもしれないけどそうではなかったので率直に非常に退屈に感じた。
更に聞き慣れた声の方々が総出演なのもあって、キャラクター達に新鮮さがなく、その点でも辛かった。結構言われてるけど、特に主人公はマジでエレン・イェーガーすぎて。俳優は全身の演技に加えてメイクや衣装も手伝うけど、声優って声だけで幅利かせなくちゃいけなくて大変だあね。
もっと言うとSF的な描写にも全く新しさが感じられなくて残念だった。アニメにもSFにも詳しくない僕ですらこう思わせてしまうのはどうなんだ。
ただ説明の行程を経た2以降は面白くなりそうな感じはすんだよな〜〜。
出演:チャニング・テイタム、アダム・ドライバー、ライリー・キーオ、ダニエル・クレイグ、セス・マクファーレン、ケイティ・ホームズ 他
チャニング・テイタム演じる主人公は学生時代に頭角を現した直後にケガでリタイア。仕事はクビになり、妻と娘に逃げられ、仕事はクビ。『海よりもまだ深く』の阿部寛並にないない尽くし。逆転の方策としてイラク戦争で片腕を失ったバーテンの弟や収監中の金庫破りジョー・バングとレース場の金庫を頂く決意をする。
予告の感じからギャグ成分多めの田舎ボンクラ版オーシャンズ11だと思っていた。そんな第一印象をはるかに超えてゆるくて盛り上がりを作らない。すごいことをやっているはずなのにあまりそういう風に見えない。良い意味で観た後に何も残らない感じが面白かった。
『全員死刑』
監督:小林勇貴
出演:間宮祥太朗、毎熊克哉、六平直政、入絵加奈子、清水葉月、落合モトキ、藤原季節、鳥居みゆき 他
仕事終わりに時間の合う回に駆け付けたら小林監督と町山智浩の上映後トークショーつきだった。小林監督はフランスの映画祭でフルチンで観客の首を絞めたり、Twitterでヤンキー言葉で息巻いたりしてたんで当然ヤバい人なんだろうと思っていたら、腰が低く礼儀正しい好青年で驚いた。重鎮の町山さんと一緒だからってのもあったんだろうけど。
映画に対しても同じような感想を抱いた。ビジュアルからもっとヤバいものを期待していたけど、思いの外きれいにまとまっていた。よくも悪くも。やっぱりオチのつけかたが弱い感じはしたなあ。音楽の使い方と役者はすっげよかったです。「物知り博士じゃんね」とかいうパンチラインもグッド。俺は家族のために人殺しできないやつでよかった。