静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画113:『勝手にふるえてろ』

f:id:gadguard-twitter:20180104004139j:image

勝手にふるえてろ
監督:大九明子
出演:松岡茉優渡辺大知、石橋杏奈北村匠海趣里、前野朋哉、古館寛治、片桐はいり 他

 

2017年映画締め(まだレビューしてないのもある)。

 

映画館に玉城ティナがいた気がしたけどたぶん気のせい。と思ってたらインスタグラムにその場で撮ってた写真をアップしてて驚いた。あるんですねこういうことが。

全然興味なかったけどあんまり評判が高いので観に行った。そんな僕が言うのもなんですがいまいちノれなかった。しばしば引き合いに出され内容も似てる『スウィート17モンスター』は今年ベスト級に好きなのになあ。なんでだろう。

考えてみると『スウィート〜』はあくまで現実vs現実のせめぎあいなんだけど、『勝手にふるえてろ』は理想(妄想)vs現実の構造になってるなと。恐らく自分は理想と現実のギャップに苦しんだことがあんまりないんだと思う。常に現状を受け入れてる型というか。「幸せは自分の心が決める」という言葉があって、それに従って今が一番いいと思って生きてる。これが良いことかどうかは別としてそうやって折り合いつけてる。


だから理想のために今の現実をないがしろにしがちなヨシカのやり方があまり好きじゃないんだと思う。自分に好意があることを利用して二(このあだ名もあんまりだ)を邪険に扱ったり、同級生のアカウントを名乗って同窓会企画したりするのがさ。

 

※こっから展開ネタバレします※

 

 

 

 

で最終的に二とくっついて現実を受け入れるということで落とし前つけたって気にもなれてない。川が二股に分かれてて、その片方が落石や倒木で塞がれ流れが止まって、もう片方に流れるようになったのを眺めているような感じ。消去法で選んでるような。

 

さらに言うと過去の理想とか持ってない自分は二のポジションの人がいれば二とくっつくでしょとか冒頭から思っちゃってたから前述の理由に加えラストも響かなかった。そして自分のめんどくさいのが、でも二のことは個人的に全然好きじゃないってこと。良さがマジでわかんなかった。

 

だから個人的にはヨシカには二人ともぶっちぎって理想でも現実でもないところに行って欲しかった。彼女にはその二項対立から解放されて欲しかった。『紙の月』じゃないけどガラスとかぶち破って飛び降りたりして欲しかった。んだと思う。