イタリアに行ってきた。 ③フィレンツェ編/2日目
【朝食の話】
フィレンツェのホテルの朝食。反省を活かして少なめにとる。イタリアのフルーツジュースはやけに美味く感じた。パックのも飲んだけどやっぱり美味かった。なんでだろう。
僕らが入った時は夫婦が一組いただけだったんだけど、食堂に入ってきたギーグ風の少年にグッモーニンと挨拶された。多分高校生ぐらいの男子二人組だった。段々若い現地人が増えてきて、二人もその集団のメンツと会話を交わしている。最後に壮年の男女が入ってきて若人たちに何やら指示らしきものを出してる。多分修学旅行的なサムシングだと気付く。同伴者は「だから昨日の夜廊下めっちゃうるさかったんだ」と納得。楽しそうだった。
部屋に戻って出発準備。部屋からの眺め。
イタリア(少なくとも僕らが行った都市部や観光地)には駐車場という概念がないらしく車は全部路駐。そもそもブラーノ島を除けば一軒家というものをほぼ見なかった。ちなみにブラーノ島には車自体なかった。
なのでイタリア人は縦列駐車が上手いのかと思ったけど車はどれもボロッボロで汚くてキズだらけ。ググったらイタリア人はむしろ「車が綺麗なやつは車もロクにのってなくてダサい」ぐらいの価値観で、日本やアメリカに行くと車がピカピカで驚くらしい。
【ウフィッツイ美術館でビール】
朝一で向かったのはかの有名なウフィッツイ美術館。
エントランス付近の列の最後尾周りをここかここかとウロウロしているとハンチングを被った爺さんに「ヨヤク?」と声をかけられる。「スィスィ」と肯定の意を示すと、「サンバン!」と道挟んだ反対の人の列を指さされる。サンキュー爺さん。無愛想な受付の姉さんに予約票を見せるとなぜかチケットとともに小銭を貰う。理由はわからない。
中は詳しくないので写真のみで割愛。同伴者が美術好きなので度々解説を聞きながら観て歩く。
ロッキーと
ブラックマヨネーズ小杉がいるのはわかった。
広くて歩き疲れたのでカフェテラスで休憩する。そういえばイタリアに来てから名物イタリアンコーヒーをちゃんと飲んでないことに気付く。メニューを開く。
うん、結局これなんだ。イタリアンビールを飲んでいないことにも同時に気付いてしまったんだ。コーヒーは同伴者が画面奥で飲んでるのでいいんだ。
シメ(?)にジェラートパフェ。生クリームとジェラートが合う合う。うんまい。
ヨーロッパは曇りが多いイメージだったけど、幸い陽射しは出ずっぱり。気温も25度とかあった(丁度今の日本ぐらいですね)。そんな陽気でゆったりしていると、フィレンツェって(昨日のアクシデント差し引いても)とても素晴らしいよねという話になる。
【ラーメン屋でビール】
昼食を前日ミケランジェロ広場に行く途中に発見したラーメン屋(!)でとることにした。その名もことラーメン。
店内に入るとでかでかと「ラーメン」の文字。日本語ネイティヴ目線だとお世辞にも上手くはないけどその意気や良し。
店内。そこそこ埋まってた。皆箸で食べてた。
何はともあれ。ちゃんとキリンだった。
お待ちかね醤油ラーメン。美味しい。上等な生麺の袋ラーメン食べてる感じ。ただ麺が変に平べったくて散り散りになってるのがなんかまあ。でもそれって多分手打ちしてるってことだもんな。その意気や良し。飲み物とセットで€14(約1700円)。まあ、良し!!
ちなみにホテルの帰りにウロウロしてたら完全に日本にあっても違和感のないようなラーメン屋もあった。番気ラーメン。次は行きたい。
【お土産を買う】
程々ぶらぶらして
前日夕食をとったフィレンツェ中央市場でお土産を買う。入ってすぐのお店に日本人の女性の方が働いているので吸い寄せられてしまった。ワインとかオリーブオイルとかバルサミコ酢を買う。お菓子の専門店に行くとここにも日本人。フィレンツェには在住してる日本人が他と比べて格段に多い感じがした。
同伴者の希望でフィレンツェ名物マーブル紙の専門店にも行った。感じのいいお姉さんが流暢な英語で喋りながら実際にマーブル紙を作るところを見せてくれたりした。箱に水を張ってそこに特殊な絵の具で線を引き、筆で広げる。これを何色かやって下から紙をくぐらせるこんな感じの柄が紙につくのだ。
「ウルトラQだ…」と一人で呟いたが誰にも通じなかった。
日本の文庫本サイズ(村上春樹の本が挟まってた)のブックカバーを見ていると「日本人はお金持ってるから日本人向けのグッズを置いてるのよ(笑)」。迷った挙句フォトアルバムを買った。後日この旅行の写真を入れたら丁度良かった。
【夕食。トラットリアへ。】
一旦ホテルに戻って、事前に予約しておいたトラットリアに向かう。ちなみにトリップアドバイザーという海外旅行情報サイトからレストランを探せば、その場でメールアドレスと人数、日にちと時間を指定して予約できる上に早い/遅い時間帯では20%オフになったりするのでとても便利だった。
到着。
入店して予約してる旨と名前を告げるとジェイソン・ステイサムに70%ぐらい似てるナイスガイが英語で対応してくれる。
フィレンツェには「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(=フィレンツェ風Tボーンステーキ)」なる名物料理がある。キアナ牛というイタリアらへんの貴重な牛の助骨の部分を骨ごと約1キロ炭火焼きにする豪快な料理。焼き加減の問題で800g以上の量を一度に焼かなければならないという。
フィレンツェに行ったことのある人からも「フィレンツェは肉が美味い」とオススメされていたので、めちゃくちゃ食べたかったのだけど、何せ量が多い。ヴェネツィアで頼みすぎてバカを見たトラウマからかなり躊躇される。
そして、勿論高い。1キロで€75(約9300円)。
うんうんいって迷っているとステイサムが「うちのオススメはやっぱりビステッカだよ。キアナ牛だよ。」と誘惑してくる。「いや、二人で1キロって多くない?食べられる??」と尋ねると「いや、骨込みで1キロだから!いけるよ!俺を信じろ!」と言われて、オーダーする決断を下す。念のため注文は付け合わせのサラダとワイン、水に留めておく。
繋ぎで一品サービスしてくれた。なんていうのかわからないけどバゲットにソースがかかってるやつ。牛肉の風味が効いていて、余りの美味さにテンションが上がる。
オーダーから20分ぐらいでビステッカ襲来。で、でかいよ。やっぱりやめておけばよかった。
意を決してフォークで肉塊に立ち向かう。美味いのは勿論、脂が控えめで食べやすい!これならいける!と二人であっという間に半分ぐらい消化。適度に時間をかけてもう半分完食した。焼肉食べ放題以外で肉のみで腹が一杯になるとは思わなかった。噂に違わぬ美味でございました。
ステイサムが帰り際に店のロゴが入ったオリーブオイルをくれた。酔った勢いで「今まで食べた料理で一番美味かった」などと言ったら苦笑された。このディナーで「ローマがフィレンツェを超えることはないだろうから、フィレンツェが一番良い」という結論に達する。僕が同伴者の言い出したイタリア行きに賛成したのはグルメ目的だったので、いろいろ食べられたこの日が結果的に一番良かった。トラブルもなかったしね(ブログ的には面白くない)。
お礼も兼ねてお店のページはこちら。フィレンツェに行ったら是非。
帰り道。ホテルに帰って寝た。
ローマ編に続く。