静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画レビュー050: 『SCOOP!』

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監督・脚本:大根仁

原作(映画):原田眞人

音楽:川辺ヒロシ

出演:福山雅治二階堂ふみ滝藤賢一、吉田羊、斎藤工塚本晋也、中村育二、松居大悟、リリー・フランキー

 

 特報の時から割と楽しみだったのは川辺ヒロシ氏の音楽によるところが大きかったかもしれない。ぼやけた夜のネオンを背景になんかスローでカメラを構えるくたびれメイクの福山雅治もかっこよかった。何より監督の前作『バクマン。』にやられたのでね。やっぱり。

 

東宝のロゴにデリヘル嬢の喘ぎ声が乗っかってるところに「もうこの映画はこういう感じで行くんでよろしくね」という大根仁の宣言を聞いた。からのドローンを使った長回し撮影もとってもワクワクした。大根仁はドラマ「東京都北区赤羽」で動いてるところを見たというのがあって、作品を観てると顔が透けて見えてくる時があるのだけど、このシークエンスではなんかニヤニヤしながらモニターチェックしてるんだろあなあとか思った。楽しそうでよろしい。ちなみに北区赤羽はその大根仁の回が1番面白かった。

 

楽しそうと言えばチャラ源と静さんが一緒にいるシーンは始終二人が屈託のない笑顔でイチャイチャしていてとても良かった。作中で「大きな借り」について言及はされないけど、現在の関係性だけで「大きな借り」があるから一緒にいるという以上の友情が育まれているのが伝わってきて微笑ましい。

 

各所でレビューを見ていると欠点の指摘は多々ある上に、そのほとんどが納得できてしまう。でも嫌いじゃないのは絶対的福山雅治力。彼が演じる都城静がこの映画そのものと言えるような存在感。無神経で時代遅れで臭そうだけど憎めはしない。戦場カメラマンに憧れてカメラを手にした少年の末路としてのパパラッチをやり続ける中年の悲哀。自分は何者にもなれなかったから次の世代の可能性に繋ぐ。そうやって知識や経験は継承されていくんだなあ。

 

まあただ多くの人が言い過ぎてて言いたくないのを差し引いても言わせて欲しいのは二階堂ふみのおっぱいは出せやということですね。いや真面目な話おっぱいはともかくもっとベットシーンやるならやるでもっとそれっぽくしろやっていう。ただでさえ話としては必要ないのにそんな中途半端なもの見せられても萎えちゃいますよそれは。

 

あと『バクマン。』の小松菜奈もそうだったけど紗かかりすぎだろ!山崎あやの500のことか!

 


松本浜田 山崎あやの500

 

 因みにやや年齢層高めの映画館はちょいちょい笑いが起きてて良い感じだった。僕の真後ろにいる40ぐらいのおじさんが特によく笑ってたので、終映後振り返った。すると隣に10歳ぐらいと思われるお子さんがいた。もっと他にあっただろ!でも良いよ!好き!