静かなる備忘。

レビューと言いつつ映画の感想と触発されて考えたことをだらだら書いています。むしろ後者がメインになりつつある。

新作映画レビュー037: 『10 クローバーフィールド・レーン』

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10 クローバーフィールド・レーン

原題:10 Cloverfield Lane

監督:ダン・トラクテンバーグ

出演:メアリー・エリザベス・ウィンステッドジョン・グッドマン、ジョン・ギャラガー・Jr.

 

ネタバレはしませんが何の先入観もなしに行くのが吉かと思いますので、観るのであれば読まないことをオススメします。

 

クローバーフィールド/HAKAISHA』と言えば当時映画など微塵も興味がなかった(でも特撮は既に好きだった)僕が友人とのお泊まり会(?)で観る映画に選んだ一本。うん、皆ちょっと寝てた思い出。それなりに面白かったけど若干寝た思い出。そんなクローバーフィールドの続編?関連作という触れ込みに興味があり、Rotten Tomatoesのスコアが非常に高いことを決め手に久しぶりの初日鑑賞。金曜公開とは言え2回目の上映で客が5人は寂しいよシネマサンシャイン池袋。地下のシアター2、(2回目だったけど)席の配置が平すぎてマジ見辛いよシネマサンシャイン池袋

 

そんな本作、1人で観終わったあとの内心は(まさしく代弁してくれていたフォロワーの方がいたので拝借して)「うん……まあ………」。

 

僕としては「クローバーフィールドの続編ないし関連作」という作品に対する意識が大半を占めている訳で、それを大きく裏切ってくる構成や時間配分には驚きました。それ自体は悪くない。それで面白かったら文句はないわけで、個人的には(何とは言いませんけど)そっちのジャンル映画として単純につまらない故に上記のような微妙な気分になるのは道理だろうと思っています。

 

「一応『クローバーフィールド』なんでw」と言わんばかりに挿入されるクライマックスもはっきり言って興ざめでした。そんな簡単に行く??そのアイテムがそこに残されている理由も(僕が観る限り)薄いので都合の良さばかり目立って全くアガらない。まあこれは言っちゃっていいと思うけど「敵」の見せ方も全く工夫がない。普通に来て普通に退場するだけ。

 

で、その後に満を持してと言わんばかりに本作のタイトルの意味バラしカットが入るんだけど僕ははっきり「え???」って思ったよ。そんなん納得できるかい。

 

インタビューによるとJ.J.エイブラムスが元々監督が別に作ってた単体作品をクローバーフィールドの世界線に組み込んだと言ってたけど、もうこれは作り手も観客も得しない判断だったんだと思う。途中からジャンルが移行して誰も見た事ないものになってる」みたいなことも言ってたけどどちらのジャンルとしても中途半端すぎる。因みにこの感覚を味わえるものとして僕がむっちゃ好きなのは『ザ・ゲスト』という作品。僕はそっちをオススメしたい。

 

なんかある声だけの役である有名俳優が出演してたり、ラストカットといい「CFU(クローバーフィールドユニバース)でもやるんすか?笑」って思っちゃった。ちなみにラストカットは演出自体はちょっとゾわクッときた。前回の『FAKE』の記事は書いてるうちにどんどん好きになってくのがわかったけど、本作は真逆で、書いてるうちにどんどんムカついてきたパターン。好きな人ごめんね。